訪問した国の中でも、印象に残っている国のひとつが「キューバ」。
1950年代にアメリカと「喧嘩」して以来。現在のキューバは、世界中どこにもであるスターバックスやマクドナルドが国内に存在せず、まるで時がとまったような国です。
キューバに訪れたのは2016年。ここからは、キューバの首都・ハバナで印象に残っている「5つのこと」についてみていきたいと思います。
1.オールド・ハバナ
15世紀末にコロンブスにより「発見」されたキューバ。
スペインに400年間支配された後、アメリカの介入により20世紀に独立。が、今度はアメリカの事実上の支配下に置かれてしまいます。
ハバナの旧市街地「オールド・ハバナ」には、スペインやアメリカの影響が強かった時代に作られたさまざまな建築物が立ち並んでいます。
街の雰囲気はバルセロナの旧市街地に似ていました。スペイン繋がりですし。ただし、ハバナは修理中の建物が多かったような印象にあります。
2.カクテル
アメリカの影響が強かった20世紀前半のキューバには、ノーベル文学賞を受賞したアメリカ人の小説家・ヘミングウェイが住んでいました。
「我がモヒートはボデギータにて、我がダイキリはフロリディータにて」という言葉が残っていて、彼はカクテル(モヒート・ダイキリ)をそれぞれお気に入りのお店で飲んでいました。
下の写真は、「ラ・ フロリディータ 」にあるヘミングウェイの銅像。海外を含めた観光客がたくさんいて、この写真を撮るのに10分くらい待ちました。
こちらは、「ラ・ボデギーダ」のモヒート。キューバのモヒートは、このお店に限らずどこでもミントが多かったような気がします。味は微妙。やはり日本人には、お酒でも日本で作られたものが合うな、と改めて思いました。
このほか、キューバが出自とされるカクテルで有名なのが「キューバ・リブレ」。
名前の意味は「キューバの自由」。キューバで有名なラム酒を「アメリカの象徴」でもあるコーラで割り、ライムを絞ったカクテル。独立を祝うために作られたといわれるカクテルですが、その後、アメリカに鑑賞されるようになったのはちょっとした皮肉でしょうか。
3.チェ・ゲバラ
20世紀前半まではアメリカの強い影響を受けていたキューバですが、その後「キューバ革命」によりアメリカ傀儡政権が倒されて、社会主義国家となります。
そんなキューバ革命の中心人物の一人が「チェ・ゲバラ」。今でも人気が高くてイケメンな彼は、重要な「観光資源」にもなっています。
下の写真は、 革命広場のチェ・ゲバラ。国の英雄扱いですが、実はアルゼンチン人。
キューバの市場でもチェ・ゲバラの肖像をプリントしたTシャツが売っていました。品質は押してしるべし。
また、国の英雄であるチェ・ゲバラの肖像は紙幣にも使われていますが、その紙幣は「通常の方法」では外国人は入手できません!
というのも、キューバでは通貨が、大まかにいって、一般の国民が使う「人民ペソ(CUP)」と外国人が使う「兌換ペソ(CUP)」とに分かれており、チェ・ゲバラが印刷されているのは「人民ペソ」のほう。
どうしても「チェ・ゲバラ」の紙幣を手に入れたい!ということで、現地の銀行で両替して手に入れました。
4.クラシックカー
キューバ革命後、しばらくしてアメリカと国交を断絶したキューバ。今でもほとんどアメリカの資本が入らず、しかも社会主義を採用しているこの国では、なかなか経済が発展しません。
その象徴が街に至るところで走るクラシックカー。自国で自動車を生産する力も輸入する力もないキューバでは、アメリカとの国交断絶以前にキューバに流入した自動車が街のいたるところで走っています。
キューバでタクシーを利用したときも、その車両はやはりクラシックカーでした。。乗車しようとして扉に手をかけたら、普通にドアノブが落ちました。古さを感じる・・・。
5.キューバの人々
いわゆる発展途上国を旅行すると、土産物屋に連れて行こうとしたり、タクシーに乗せようとしたり、街を歩いているだけでよく話をかけられます。
キューバに対してもそんなイメージを持っていましたが、実際街を歩いていても、予想よりはきつい勧誘をうけませんでした。
話しかけられても、葉巻とかをおすすめされるくらいで、あとは世間話が中心です。人々があまりがつがつしていないのは、南国気質と、あとはやはり社会主義の影響なのでしょうか。
2015年、オバマ政権下のアメリカと国交を再開するなど一部緩和ムードが高まり、「キューバに行くならアメリカ資本が入る前の今がチャンス!」とばかりに2016年にキューバに訪れましたが、その後、トランプ政権に交代してキューバに対する経済制裁が再強化されました。
今の雰囲気がいつまで続くのかはわかりませんが、少なくとも私が訪れたときは日本とは全く雰囲気の違うでした。当時は首都ハバナを中心に旅行しましたが、キューバでは海外からの旅行客を多く受け入れるリゾート「バラデロ」をはじめとした観光地もあります。旅行でオススメできる国であることは間違いありません。