あらすじ
時代は第二次世界大戦前。
イングランド貴族に先立たれたサラ・アシュレイ夫人と、「黒人」と結婚して現地社会から変わり者とみられている白人のカウボーイ・ドローヴァー、アボリジニと白人とのハーフのナラやその仲間が、「白豪主義」を掲げるオーストラリア社会の中で出会いから別れまでを描いた作品。
オーストラリアの黒歴史
オーストラリアって「カンガルーやコアラ」「綺麗な海」「おおらかそうな人」「ラグビー」というのが一般的なイメージで、ポジティブなものだと思います。
そんなオーストラリアにもある「黒歴史」が、「白人優先」「非白人排除政策」である「白豪主義」。
白人以外の、例えば、オーストラリアの先住民であるアボリジニへの迫害や隔離などが行われており、1975年の「人種差別基本法」という法律を制定せざるをえないほど、人種差別が行われている国でした。
映画でも、ドローヴァーの友人(黒人)が白人男性専用にバーから締め出されたり、アボリジニと白人のハーフである少年・ナラは、現地の白人の子供からばかにされたり、同じような境遇の子供と一緒に隔離されて、先住民的でない「オーストラリア」の教育を受けさせられていたり。
「綺麗な海」「カンガルーやコアラ」といったおおらかな自然といったイメージで語られることの多いオーストラリアを、ちょっと違った側面から見ることができるようになる作品。
感想
監督はバズ・ラーマン。鮮やかな映像をスピード感を伴って撮影するのが特徴。正直、人を選ぶ監督で、著者は苦手意識があります。
同監督の作品「ムーラン・ルージュ」が好きであるならば、おすすめです。