あらすじ
猫の街として知られるイスタンブールは、野良猫たちも景観の一部。イスタンブールで生きる人々たちと猫たちとの交流を描いた、ドキュメンタリー。
そもそもイスタンブールって?
イスタンブールはトルコ最大の都市で、「アジア」と「ヨーロッパ」の境目にあるちょうど境目にある港町。
都市の歴史はとても古く、東ローマ帝国やオスマン帝国の首都として栄えていて、現在でもその面影は残されています。
旧市街は世界遺産にも登録されており、「ブルーモスク」や「シュレイマニエ・ジャーミィ」などは観光客でもにぎわっています。
また、都市の規模も、東京やニューヨークといった世界の大都市にも劣りません。
著者もイスタンブールには一日だけ滞在したことがありますが、どこに行っても人が多かったことに驚かされました。
イスラム教と猫
本作では、イスタンブールに猫が多い理由として「オスマン帝国時代に貨物船に乗って世界からやってきた猫が、ネズミ対策として大切に扱われた」といた説明がされていますが、そもそも、イスラム圏全体で野良猫が多いような。
著者もイスラム教徒が大半を占める国には何度か訪れてますが、例えば、トルコのイスタンブール以外の都市や、ウズベキスタンでもけっこう猫が多かった、気がします。
なお、トルコは国の憲法では「政治」と「宗教」を厳密に区別することが決まっていることもあり、トルコのイスラム教は比較的「緩い」印象があります。
スカーフを頭に巻いている女性はそれほど多くありません。
トルコ=イスラム=女性はみんなスカーフ、みたいなイメージで本作を見ると、イメージと映像のギャップに驚かされるかもしれません。
猫目線で見る、イスタンブールの街
イスタンブールというと「ブルーモスク」が最も有名な観光地ですが、本作ではそうした有名な場所はあまりでてはこず、本作を見ていると、イスタンブールの街を散歩しているような気分を味わうことができます。
その中でも一番印象に残ったのは、イスタンブールを「アジア側」と「ヨーロッパ側」とに分ける「ボスポラス海峡」のシーンでしょう。
本作で見る限りは、とにもかくにもカモメが多い! 「猫映画なのにカモメの話かい!」というツッコミがあると思いますが、それほどカモメが登場します。
イスタンブール旅行で、ボスポラス海峡沿い行かなかったことを若干後悔しました。
まとめ
題名にもなっている通り、イスタンブールに住む人々たちが猫との交流で得たこと(≒猫が教えてくれたこと)を語るシーンも少なくないですが、あまり印象には残っていません。
とにもかくにも、猫がただただかわいい映画。